なぜ、重曹とにがり塩の組み合わせなのか

私たちの口の中には、常在菌がたくさんいます。これらの菌は単体 では強い毒性がないものの、
数がふえすぎると、健康に悪影響を及ぼします。
 常在菌がふえると、デンタルプラーク(歯垢シコウ)と呼ばれるコロニーを形成します。
これは細菌の「巣」で、放置すると、ムシ歯や歯周病を引き起こすので、早めに取り除くことが大切です。
 しかし、プラークは細菌が作る丈夫な膜(バイオフィルム)でおおわれているので、
うがいや形だけのみがき方では、なかなか取り除けません。
 ここで重曹が役立ちます。重曹のもつ乳化作用によって、バイオフィルムが分解しやすくなり、
プラークを除去しやすくなるのです。
 もう一つのにがりとは、普通、海水を濃縮して、食塩(塩化ナトリウム)を取り出した
残りの成分(塩化マグネシウム)のことをいいます。ただし、このにがり塩はナトリウム、カリウムなどの海の
ミネラルも微量残した天然塩のことです。
この天然にがり塩のミネラル組成が、人間の体内のミネラルの組成とおなじであるため、
歯ぐきになじみやすく、歯ぐきを引き締める収れん作用も最適なのです。
 市販の歯みがき剤をお勧めできない理由の一つに研磨剤がはいっていることです。
研磨剤を使えば、歯についた茶しぶやヤニなどはよく落ちますが、同時に歯の表面のエナメル質も
傷つけやすくなります。すると、ムシ歯や知覚過敏を起こす危険が高まります。
 重曹は、その発泡作用で、茶しぶやヤニなどを浮かせて落としやすくする半面、歯は傷つけません。
また、市販の歯みがき剤に入っている発泡剤のようにブクブク泡立つことはないので、
じっくり歯をみがけるのもメリットのひとつです。
 また、いわゆる歯のホワイトニング(漂白)では、歯が不自然な白さになることがあります。
重曹にがり塩歯みがきを習慣的に使っていると、ホワイトニングとは違って、
透明感のあるきれいな乳白色を保ちやすくなります。これが、健康的な本来の歯の色です。